< 清水寺の桜>
先週土曜日に工房の展覧会も無事終了いたしました。
いらしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
多忙な日々に終われ、アップが遅れてしまいましたが、
遅まきながら4月の5日、6日と一泊で行って参りました、
春の京都、花見ツアー記です。
一度で良いから、満開の桜のもと京の都を巡ってみたい!
という熱い衝動を押さえきれず、2月の終わりになんとか申し込みました。
京都人気恐るべし、既にめぼしい宿はどこもいっぱいでした。
割安の新幹線チケットゆえ、出発時間の選択肢は限られており、結果的に
朝の9時01分には京都駅に降り立っておりました。
京都のお天気は快晴で汗ばむほどの陽気でした。
旅立つ前に、昨年の伊藤若冲展の時に知り合いになった、京都在住の
ウェブデザイナーNさんにご連絡した所、とてもご親切に
見所や、コース取り、要領の良い導線などを教えて下さいました。
加えて、この一番良い時期の週末に突然の我々の連絡にも関わらず、
土曜夜と日曜日をご一緒して下さるというありがたくも嬉しい
お申し出を頂き、再会もあるなんだか楽しい〜京都の旅が始まりました。
まずは「どうしても観たい所」を目指そうということで、清水寺へ。
「渋滞に巻き込まれたくない」との暗めの運転手さんの要望で参道
かなり手前でタクシーをおろされましたが、結果的には心の準備期間
ということでよかったのかもしれません。
京都の街歩きの楽しみの一つは小さな商店の出窓です。どこの店もセンス
よく飾りしつらえていて、一つ一つ観ていてあきません。清水寺への道中の
茶碗坂にてもいきなり素晴らしい出窓(これ本当は何て言うのでしょう)
を発見です。
完璧な配置で猫が座ってます。うーむ・・京猫。わかってはりますな。
< 侘び寂びを知っている?京猫>
はやる心お落ち着かせつつ清水寺に到着した我々を出迎えてくれたのは
満開の桜でした。
< これまた清水の舞台と桜>
「オ〜ビューティフォ〜ジャポン!」となぜだかいきなり気分は外国人です。
境内に入る門前の桜と朱の門の美しさに期待が膨らみます。
朝の光を浴びた清水の舞台からの長めは格別のものがありました。
視界には満開の桜、そして遠くに見える市街地と山並み。まさに理想的な
眺めでした。まだ9時台ということもあって舞台の上は想像したほど混雑して
はいませんでした。朝4時半に起きてよかったな・・・自分。
< 下から見上げる清水寺もまたよろし>
ゆっくりと、ゆったりと景色を堪能した後、迂回して舞台を見上げるコース
へと進みました。下から桜ごしに見上げる本堂や三重塔を観た時、「惚れ惚れする」
とはこのことだと、感謝の気持ちが込み上げてきたのでした。
いきなり胸いっぱいの清水寺を後にして、ここからはN氏のおすすめ順路へゴーです。
バスを降りたのは、京都御所の南側建礼門付近。ここから御所へ入りました。
実はここに来るのは初めてです。
おすすめされた近衛家の邸宅のしだれ桜は北側の門、朔平門付近にあります。
想像以上にずっと広い御所の中です。それはまぎれもなく雅な人が住まう所、
平民が決して用意に近づく事が出来ない場所という印象を思い起こさせて
くれるのでした。
意外と人気がなく、ここが街のど真ん中であるという事を忘れてしまい
そうな、時代をタイムスリップしたような感覚に襲われます。
御所内の参観は事前申し込みがいるとのことで、これが故に私はいままで
御所には入れないのだと思い込んでいたのでした。厳密に言えば参観申請が
必要なエリア以外は広〜〜い庭園状態になっており、犬を散歩させるなど、
市民の憩いの場となっているようでした。敷地内にはものすごく立派な松の木
が何本も立ち並んでいて、樹木フェチの私としては非常に心揺さぶられました。
途中、数本の美しい山桜に出会いました。それは枯れた松の倒木から生えて
いました。たて看板によれば、何でも松の古木から自然的に生えたそうです。
桜見物でごった返す京都にあって、ひっそりと咲く山桜。
あえて人を寄せ付けないような、なにか神々しいものを感じたのでした。
< 松の古木に生える山桜>
近衛家のしだれ桜の場所は、人の気配ですぐにわかりました。
静かな御所内にあって、ここだけは花見客や見物客で賑わっていました。
< 華やかピンク色のしだれ桜>
満開から少し盛りを過ぎた白やピンクのしだれ桜群はその枝を見事に
空から振りかざしており、風に揺れて桜吹雪が舞う様は非常に幻想的でした。
一度にこんなにたくさんのしだれ桜を観た事がありません。
< 見事な枝振りのしだれ桜>
「オ〜ワンダフォ〜」と再び気分は外国人、またまた胸がいっぱいに・・。
< 視界に広がる雅な花々>
と、ここで胸はいっぱいだけれど、お腹はからっぽになったので、御所の
北側にある同志社大学の学食でリーズナブルなランチをしました。
その後、引き続きの順路哲学の道をめざしたのでした。
今日はここまで。